2022/10/30
熊田 高之 (階層構造研究グループ)
2022年度 日本中性子科学会誌「波紋」President Choice賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの熊田 高之研究主幹は、「多層膜構造解析に向けたスピンコントラスト変調中性子反射率法の開発」に係る論文について、中性子科学会誌
「波紋」President Choice賞を受賞しました。
この賞は、日本中性子科学会誌「波紋」に掲載されたサイエンス記事、特集記事、技術開発記事、入門解説記事及び教育記事から2年ごとに会長が選定するもので、今回は掲載された記事の中から5件が選定され、その1つとして本研究成果が選ばれました。
スピンコントラスト変調を活用して、中性子反射率法を用いて多層膜試料を測定する際に課題となる「面ごとの反射成分の識別」を克服したことが評価されました。
表彰状及び授賞式写真
2022/3/18
大澤 崇人 (階層構造研究グループ)
JAXA はやぶさ2プロジェクトより感謝状が贈呈
宇宙研究開発機構(JAXA)はやぶさ2プロジェクトから、小惑星リュウグウの往復探査の完璧な成功を記念して、日本原子力研究開発機構ならびに当センター階層構造研究グループの大澤
崇人研究主幹に感謝状が贈られました。
本感謝状は、はやぶさ2に搭載された近赤外分光計NIRS3(ニルス・スリー)に対する貢献として贈られたものです。
NIRS3の観測では、小惑星リュウグウが非常に暗い天体であることや、OH基に起因する吸収からリュウグウが水を含む天体であることなどが明らかになっています。
JAXA はやぶさ2プロジェクトより贈られた感謝状
2021/7/26
金子 耕士 (多重自由度相関研究グループ)
JPSJ 2020 Highly Cited Articleを受賞
物質科学研究センター多重自由度相関研究グループの金子
耕士研究主幹によるEuPtSiの磁性に関する研究論文が、日本物理学会誌(JPSJ)において、掲載された年の翌年1年間の被引用数が多い論文10報に与えられる賞「JPSJ
2020 Highly Cited Article」を受賞しました。
本研究はf電子化合物で初めて磁気スキルミオンが格子を組んでいる様子の観測に成功した成果であり、様々な物質においてスキルミオン格子が実現している可能性を示しました。
中性子散乱で捉えたスキルミオン格子に特徴的な散乱パターン
2021/5/27
菖蒲 敬久(放射光技術開発グループ)
株式会社本田技術研究所が公益財団法人自動車技術会から授与される「自動車技術会賞」の「第71回論文賞」を受賞
株式会社本田技術研究所の井上研究員らが公益財団法人自動車技術会から授与される「自動車技術会賞」の「第71回論文賞」を受賞しました。本賞は、過去3年間に自動車工学又は自動車技術の発展に寄与する論文を発表した個人および共著者に贈られる賞であり、2020年に掲載されました「電磁鋼板のプレス打ち抜き影響を考慮したモータ回転子の疲労寿命予測」が評価され、今回の論文賞となりました。
放射光実験では、大型放射光施設(SPring-8)内原子力機構専用ビームラインBL22XUに設置されている大型X線回折計※を用いて、プレス打ち抜きした試験片の切断面から内部に至る応力分布を高エネルギーX線回折法により明らかにし、FEM(有限要素法)による計算の検証、応用に貢献しました。そして本成果により、これまで実施してきた疲労試験を行わずFEMのみでモータ回転子の疲労寿命を定量的に予測することが可能となりました。
本研究は、2018年度原子力機構施設供用にて実施され、原子力機構菖蒲 敬久主任研究員及び量研機構城
鮎美研究員が共同支援致しました。
※国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構資産装置
BL22XUに設置されている大型X線回折計※
2021/5/26
上田 祐生(階層構造研究グループ)
2020年度 田中貴金属財団 貴金属に関わる研究助成金萌芽賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの上田 祐生研究員は、「フルオラス溶媒の疎水性を利用した貴金属元素の分離・回収プロセスの開発」に関して田中貴金属財団
2020年度貴金属に関わる研究助成金萌芽賞を受賞しました。
多数のフッ素原子を含むフルオラス溶媒の強力な疎水性を利用して、従来法では不可能であった高い抽出能力や分離性能を保持しつつ、第三相を生成させない新規抽出系を開発した成果に対して、実用プロセスにおける長年の課題を解決し、貴金属資源のリサイクル技術向上が期待されるとして評価を受けました。
「萌芽賞」表彰状
2021/5/18
関根 由莉奈(階層構造研究グループ)
第101春季日本化学会年会優秀講演賞(産業)を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの関根
由莉奈研究員は、「凍結架橋による高強度セルロースナノファイバーゲルの開発」に係る研究成果により、令和3年4月28日に第101春季日本化学会年会優秀講演賞(産業)を受賞しました。
水溶液を凍らせた時に発現する氷と溶質の相分離構造を利用して、2トンの荷重でも壊れない高強度なセルロースナノファイバーゲルを簡易に得る手法を開発した成果について、産業に対する寄与が期待される技術として評価を受けました。
階層構造研究グループ 関根研究員