2026/3/11
諸岡 聡(階層構造研究グループ)
日本鉄鋼協会澤村論文賞
階層構造研究グループの諸岡聡研究副主幹らが日本鉄鋼協会 澤村論文賞を受賞しました。 刃物や機械部品に広く使われる高炭素マルテンサイト鋼において、低温焼戻しは材料の粘り強さを高める重要な熱処理工程です。この熱処理による微細組織の変化は多岐にわたり、包括的に理解することは困難でした。 本論文は、低温焼戻し中に起こる複雑な現象を系統的に解明し、学術的な有効性が高いかつ完成度の高い内容であると評価されました。
2025/11/26
熊田 高之(階層構造研究グループ)
日本中性子科学会 第23回 技術賞 受賞
階層構造研究グループの熊田研究主幹が、「簡易型動的核スピン偏極装置の開発とその実装・応用」に関わる成果に対し、日本中性子科学会 第23回技術賞を受賞しました。
2025/2/10
邱 奕寰(階層構造研究グループ)
リチウムイオン電池のイオン移動度評価に向けたミュオンX線イメージング技術の開発
現代社会において、携帯電話や電気自動車の急速な普及に伴い、高性能かつ安全なリチウムイオン電池(LIB)の開発が不可欠である。従来のLIBは液体電解質を使用しているため、発火や爆発のリスクが存在する。この問題を解決するため、液体電解質を固体電解質に置き換えることで安全性と性能の向上を目指した全固体LIBの研究が進行している。近年、全固体LIBにおける界面抵抗の増加やリチウムイオンの拡散速度の遅さといった課題に対し、材料開発や製造プロセスの改良により一定の進展が見られる。特に、新たな固体電解質材料の探索や界面の安定化技術の導入により、電池性能の向上が期待されている。しかし、全固体LIBには界面抵抗の増加やリチウムイオンの拡散速度が遅いといった問題が依然として残っている。特に、充放電サイクル中に界面の接触が劣化し、電池の性能低下を引き起こす。本研究の目標は、ミュオン元素分析法(MIXE)を用いて全固体LIB内のリチウムの3次元可視化技術を創出することにある。負ミュオンは電子と似た性質を持つ素粒子の一種であるが、その質量は電子の約200倍と大きい。物質にミュオンが衝突すると、原子と相互作用し、捕獲されてミュオン原子軌道を形成する。軌道の遷移に伴い、特有のミュオンX線(μX)が放出される。μX線を検出器で測定することにより、エネルギー情報から物質の元素を非破壊的に分析できる。本研究では、高感度イメージング検出器を導入し、ミュオン元素分析技術を進化させ、3次元イメージングに拡張する。これにより、全固体LIB充電中の電池内部における複雑な構造や三次元的な動きを可視化することが可能であり、従来の電池が抱えていた問題、すなわち、動的な異相界面におけるリチウムイオンの挙動を三次元的に可視化する課題を解決する。
2025/2/10
大澤 崇人(階層構造研究グループ)
第8回茨城テックプラングランプリ 受賞
第8回茨城テックプラングランプリにおいて、物質科学研究センター階層構造研究グループの大澤 崇人研究主幹のチームラボラトリーオートメーションが、研究開発テーマ「複雑な実験操作を完全に自動化する」について【熱く、高く、そして優しく賞(提供・富士電機株式会社)】を受賞しました。
2024/10/31
上田 祐生(階層構造研究グループ)
令和6年度 日本溶媒抽出学会 奨励賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの上田祐生研究員は、「有価金属元素の高効率分離のための新規抽出剤及び抽出系の開発、並びにその抽出メカニズムの解明」に係る成果について日本溶媒抽出学会 奨励賞を受賞しました。
2024/8/16
下条 晃司郎(アクチノイド科学研究グループ)
Analytical Sciences 8月号のHot Article Awardを受賞
物質科学研究センターアクチノイド科学研究グループの下条 晃司郎研究主幹が、学術誌Analytical Sciencesに投稿した論文 “Comprehensive extraction study using N,N-dioctylthiodiglycolamic acid: effect of S donor on metal extraction”について、令和6年8月15日にAnalytical Sciences 8 月号のHot Article Awardに選出されました。
2024/7/30
津田 泰孝(エネルギー材料研究グループ)
2024年度日本表面真空学会論文賞を受賞
物質科学研究センターエネルギー材料研究グループの津田研究員、吉越研究主幹は、学術誌e-Journal of of Surface Science and Nanotechnology (e-JSSNT)に投稿した論文 “Observation of Chemisorbed O2 Molecule at SiO2/Si(001) Interface During Si Dry Oxidation” について、令和6年7月30日に日本表面真空学会 論文賞を受賞しました。 この賞は、日本表面真空学会発行のe-JSSNT誌に掲載の原著論文が、表面・真空科学の進歩発展に特に大きく貢献したと認められる個人会員に対して贈られるものです。 先端半導体デバイスの作製において重要なシリコンのドライ酸化過程における長年の問題を解決し、表面界面化学分野の発展に寄与する研究成果として評価されました。
2024/3/22
津田 泰考(エネルギー材料研究グループ)
第8回 応用物理学会 薄膜・表面物理分科会 奨励賞を受賞
物質科学研究センターエネルギー材料研究グループの津田 泰考研究員は、学術誌Journal of Chemical Physicsに投稿した論文 “Roles of excess minority carrier recombination and chemisorbed O2 species at SiO2/Si interfaces in Si dry oxidation: Comparison between p-Si(001) and n-Si(001) surfaces” について、令和6年3月22日に第8回応用物理学会 薄膜・表面物理分科会 奨励賞を受賞しました。 この賞は、当該分野における優れた業績に対して贈られるものです。 半導体プロセスで重要なシリコンの熱酸化反応における長年の未解決問題を解決し、薄膜・表面物理関連分野の進歩向上に寄与する研究成果として評価されました。
2024/3/13
諸岡 聡(階層構造研究グループ)
日本鉄鋼協会澤村論文賞
階層構造研究グループの諸岡聡研究副主幹らが日本鉄鋼協会澤村論文賞を受賞しました。 本論文は、次世代のハイテンとして注目されている中Mn鋼のリューダース変形挙動をマルチスケールその場観察により明らかにし、学術的、工学的にも価値の高いものであり、澤村論文賞にふさわしいものであると評価されました。
2024/2/9
金子 耕士(強相関材料物性研究グループ)
日本物理学会第29回論文賞受賞
本研究はEuPtSiにおいて、f電子化合物で初めてとなる磁気スキルミオン格子の観測に成功した成果で、異なる手法の中性子回折実験を組み合わせることで実現しました。 典型物質であるMnSiなどと比べて、磁気スキルミオン格子の直径が1桁も小さいことなどf電子系固有の特徴を明らかにしたこと、またその後の希土類化合物における磁気スキルミオン格子の探索や理論研究の発展にも大きく寄与していることが評価されました。
2023/12/1
柴山 由樹(階層構造研究グループ)
第57回X線材料強度に関するシンポジウムにて最優秀発表賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの柴山由樹博士研究員は、「幅広い応力三軸度を評価する引張試験方法の検討」に係る研究成果について、2023年度X線材料強度に関するシンポジウム最優秀発表賞を受賞しました。 この賞は日本材料学会・X線材料強度部門で優れた講演を行った若手研究者に贈られます。塑性加工部品中に存在する残留応力の三軸性を評価する新たな引張試験手法について中性子応力測定法を用いて検証した結果が評価されました。
2023/9/16
邱 奕寰(階層構造研究グループ)
日本中間子科学会2022年度奨励賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの邱奕寰(I-Huan Chiu)博士研究員は、 「CdTe半導体両面ストリップ検出器を利用した三次元元素分析法の開発」に関する研究業績で、2022年度日本中間子科学会 奨励賞を受賞しました。
この賞は中間子科学の発展に貢献しうる優秀な論文を発表した会員であり、かつ本賞および若手奨励賞をまだ受賞していない者に贈られるものです。負ミュオンを利用したミュオンX線測定による元素分析研究に取り組み、ミュオンX線測定により3次元の元素分布状態を世界で初めて再構成することに成功したことが評価されました。
2023/5/18
金子 耕士(強相関材料物性研究グループ)
JPSJ 2022 Highly Cited Articleを受賞
物質科学研究センター強相関材料物性研究グループの金子 耕士研究主幹によるEuAl4の磁性に関する研究論文が、日本物理学会誌(JPSJ)において、掲載後翌年1年間での被引用数が多い論文10報に与えられる賞「JPSJ 2022 Highly Cited Article」を受賞しました。 本研究はEuPtSiに続くf電子化合物での磁気スキルミオン格子形成の候補物質についての電荷密度波および多段磁気転移の詳細を明らかにした論文であり、続くスキルミオン検出の礎となった結果です。この後の多くのEu系におけるスキルミオン格子発見にも繋がっています。
2023/4/11
角田 一樹(アクチノイド科学研究グループ)
第17回日本物理学会若手奨励賞を受賞
物質科学研究センターアクチノイド科学研究グループの角田一樹研究員は、 「時間分解光電子分光および磁気円二色性分光を用いたカルコゲン化合物の電子状態の研究」 に係る研究成果により、令和5年3月24日に第17回日本物理学会若手奨励賞(領域9)を受賞しました。 この賞は論文業績、日本物理学会および他の国内学会、国際会議での発表内容、研究者としての 将来性が認められた37歳以下の若手研究者に贈られるものです。 放射光やレーザーが持つパルス性、偏光性、元素選択性を利用したトポロジカル絶縁体や二次元原子層薄膜物質についての研究成果が評価されました。
2022/12/21
関根 由莉奈 (階層構造研究グループ)
日本化学会第11回女性科学者奨励賞受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの関根 由莉奈研究副主幹は、「ミクロ固液界面を反応場にした階層構造制御による高機能環境材料の開発」に係る成果について日本化学会 女性化学者奨励賞を受賞しました。
この賞は、化学分野で特筆すべき成果をあげた女性研究者に対して、日本化学会の選考委員会が厳正な選考により選定するもので、関根 由莉奈研究副主幹が選ばれました。 構造変化と物性との相関に関する構造解析研究を基軸に、ミクロな固液界面を反応場として活用することで、均一相では見られない階層構造を創り出し、新しい機能性環境材料の開発に成功してきた成果が評価されました。
2022/10/30
熊田 高之 (階層構造研究グループ)
2022年度 日本中性子科学会誌「波紋」President Choice賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの熊田 高之研究主幹は、「多層膜構造解析に向けたスピンコントラスト変調中性子反射率法の開発」に係る論文について、中性子科学会誌 「波紋」President Choice賞を受賞しました。
この賞は、日本中性子科学会誌「波紋」に掲載されたサイエンス記事、特集記事、技術開発記事、入門解説記事及び教育記事から2年ごとに会長が選定するもので、今回は掲載された記事の中から5件が選定され、その1つとして本研究成果が選ばれました。
スピンコントラスト変調を活用して、中性子反射率法を用いて多層膜試料を測定する際に課題となる「面ごとの反射成分の識別」を克服したことが評価されました。
2022/3/18
大澤 崇人 (階層構造研究グループ)
JAXA はやぶさ2プロジェクトより感謝状が贈呈
宇宙研究開発機構(JAXA)はやぶさ2プロジェクトから、小惑星リュウグウの往復探査の完璧な成功を記念して、日本原子力研究開発機構ならびに当センター階層構造研究グループの大澤 崇人研究主幹に感謝状が贈られました。
本感謝状は、はやぶさ2に搭載された近赤外分光計NIRS3(ニルス・スリー)に対する貢献として贈られたものです。 NIRS3の観測では、小惑星リュウグウが非常に暗い天体であることや、OH基に起因する吸収からリュウグウが水を含む天体であることなどが明らかになっています。
2021/7/26
金子 耕士 (多重自由度相関研究グループ)
JPSJ 2020 Highly Cited Articleを受賞
物質科学研究センター多重自由度相関研究グループの金子 耕士研究主幹によるEuPtSiの磁性に関する研究論文が、日本物理学会誌(JPSJ)において、掲載された年の翌年1年間の被引用数が多い論文10報に与えられる賞「JPSJ 2020 Highly Cited Article」を受賞しました。
本研究はf電子化合物で初めて磁気スキルミオンが格子を組んでいる様子の観測に成功した成果であり、様々な物質においてスキルミオン格子が実現している可能性を示しました。
2021/5/27
菖蒲 敬久(放射光技術開発グループ)
株式会社本田技術研究所が公益財団法人自動車技術会から授与される「自動車技術会賞」の「第71回論文賞」を受賞
株式会社本田技術研究所の井上研究員らが公益財団法人自動車技術会から授与される「自動車技術会賞」の「第71回論文賞」を受賞しました。本賞は、過去3年間に自動車工学又は自動車技術の発展に寄与する論文を発表した個人および共著者に贈られる賞であり、2020年に掲載されました「電磁鋼板のプレス打ち抜き影響を考慮したモータ回転子の疲労寿命予測」が評価され、今回の論文賞となりました。
放射光実験では、大型放射光施設(SPring-8)内原子力機構専用ビームラインBL22XUに設置されている大型X線回折計※を用いて、プレス打ち抜きした試験片の切断面から内部に至る応力分布を高エネルギーX線回折法により明らかにし、FEM(有限要素法)による計算の検証、応用に貢献しました。そして本成果により、これまで実施してきた疲労試験を行わずFEMのみでモータ回転子の疲労寿命を定量的に予測することが可能となりました。
本研究は、2018年度原子力機構施設供用にて実施され、原子力機構菖蒲 敬久主任研究員及び量研機構城
鮎美研究員が共同支援致しました。
※国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構資産装置
2021/5/26
上田 祐生(階層構造研究グループ)
2020年度 田中貴金属財団 貴金属に関わる研究助成金萌芽賞を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの上田 祐生研究員は、「フルオラス溶媒の疎水性を利用した貴金属元素の分離・回収プロセスの開発」に関して田中貴金属財団 2020年度貴金属に関わる研究助成金萌芽賞を受賞しました。
多数のフッ素原子を含むフルオラス溶媒の強力な疎水性を利用して、従来法では不可能であった高い抽出能力や分離性能を保持しつつ、第三相を生成させない新規抽出系を開発した成果に対して、実用プロセスにおける長年の課題を解決し、貴金属資源のリサイクル技術向上が期待されるとして評価を受けました。
「萌芽賞」表彰状 2021/5/18
関根 由莉奈(階層構造研究グループ)
第101春季日本化学会年会優秀講演賞(産業)を受賞
物質科学研究センター階層構造研究グループの関根 由莉奈研究員は、「凍結架橋による高強度セルロースナノファイバーゲルの開発」に係る研究成果により、令和3年4月28日に第101春季日本化学会年会優秀講演賞(産業)を受賞しました。
水溶液を凍らせた時に発現する氷と溶質の相分離構造を利用して、2トンの荷重でも壊れない高強度なセルロースナノファイバーゲルを簡易に得る手法を開発した成果について、産業に対する寄与が期待される技術として評価を受けました。
階層構造研究グループ 関根研究員 2021/3/17
諸岡 聡(応力・イメージンググループ)
2020年俵論文賞を受賞
物質科学研究センター応力・イメージング研究グループの諸岡聡研究副主幹は、令和3年3月17日に俵論文賞を受賞しました。”パーライトにおける内部応力の動的緩和と結晶方位関係の選択”が「鉄と鋼」第105巻に掲載された論文中最も有益な論文であることが認められての受賞です。
本研究では、鉄鋼材料の代表的な微視組織であるパーライトの変態機構が,炭素拡散に加えて内部応力の緩和プロセスにも律速される可能性に着目し,ラメラ組織界面に有意な弾性ひずみが存在すること,恒温保持により内部応力が動的に緩和されることを精緻な実験により明らかにしました。