サイト内検索 ネット検索

イメージング・分析技術研究グループ

(兼)グループリーダー
松林政仁
マネージャー
酒井卓郎

研究テーマ及び業務

  1. 中性子ラジオグラフィ技術の高度化技術開発
  2. バルク環境試料中の微量重金属の多元素同時非破壊分析検出・定量化
  3. 中性子ラジオグラフィ技術を利用した応用研究、及び施設供用対応
  4. 量子ビーム利用核種・元素分析技術の開発及び即発ガンマ線分析装置の施設供用対応

研究内容

中性子イメージング・分析研究グループは中性子ビームを利用したイメージング技術の開発並びに量子ビームを利用した分析技術の開発、及び応用研究を行っています。

イメージングでは研究用原子炉JRR-3に設置されている中性子ラジオグラフィ装置(TNRF, CNRF) [詳細情報], を利用して中性子イメージング技術の高度化に取り組むとともに燃料電池開発への応用を図り、燃料電池内部の流路及び拡散層内部の水分布を評価して、発電特性との相関を研究しています。

分析技術の開発では、JRR-3に設置された即発ガンマ線分析装置(PGA) [詳細情報], の利用高度化に取り組むとともに、バルク環境試料中の微量重金属の多元素同時非破壊分析検出・定量化に向けた研究並びに中性子・ミュオンを含む量子ビームによる分析技術を利用した地球惑星科学・環境科学の研究を行っています。

さらに、これらの装置は外部利用者へも開放しています。所定の手続きを得ることで利用することができ、その際には実験のサポートも行います。


中性子ラジオグラフィの原理

物質に対する透過力が優れる中性子は、試料の内部を非破壊で観察できます。 X線でも同様に内部を撮影できますが、鉄などの金属に対しては透過力が小さいため観察が困難です。 これに対して中性子は、金属に対して優れた透過力を有しますが、水に対しては大きく散乱されます。 このため、燃料電池内部の水分布を調べるのに最適な手段の一つです。


即発γ線分析の原理

中性子が試料内の特定の原子核に吸収されると、励起された原子核が生成され、非常に短い時間で元素固有のエネルギーを有するγ線(即発γ線)を放出します。 このγ線を高分解能の半導体検出器で測定することで、試料内の微量元素を高感度に分析することが可能です。 この手法は、産業利用や地球・環境科学などの広い分野で利用されています。


最近の研究成果

○中性子イメージング法の開発と燃料電池への応用

高時間・高空間分解能を有する中性子イメージ増倍装置等の検出器を用いて発電中の小型燃料電池内部の流路及び拡散層内部の水分布を評価しました。 その結果、発電時の燃料電池の電圧降下は流路及び拡散層内における水分の生成・滞留により引き起こされることを確認しました。


○即発γ線分析装置の高度化

即発γ線分析装置において、試料の交換を自動で行う6軸垂直多関節ロボットを整備しました。 また、分析を自動で行う計測・制御システムを新たに開発しました。 これらにより、多数の試料を全自動で測定することが可能になり、装置の利用効率が大幅に向上しました。


グループメンバー

松林 政仁 (兼)リーダー
酒井 卓郎 マネージャー・TNRF&CNRF担当
大澤 崇人 研究主幹・PGA担当
飯倉 寛 研究副主幹・TNRF&CNRF担当 

論文リスト(2014-2015)

1)Tracer diffusion coefficients of lithium ion in LiMn2O4 measured by neutron radiography, S. Takai, K. Yoshioka, H. Iikura, M. Matsubayashi, T. Yao and T. Esaka, Solid State Ionics, 256, 93-96 (2014).
2)Fabrication of fine imaging devices using an external proton microbeam, T. Sakai, R. Yasuda, H. Iikura, T. Nojima, M. Koka, T. Satoh, Y. Ishii and A. Oshima, Nucl. Instrum. Methods B, 332, 238-241 (2014).
3)A new X-ray fluorescence spectroscopy for extraterrestrial materials using a muon beam, K. Terada, K. Ninomiya, T. Osawa, S. Tachibana, Y. Miyake, M.K. Kubo, N. Kawamura, W. Higemoto, A. Tsuchiyama, M. Ebihara and M. Uesugi, Scientific Reports, 4, 5072 (2014).
4)Temperature control system for laser heating; Application for minute asteroidal materials, T. Osawa, M. Kobayashi, T. Konno, M. Egashira, R. Okazaki, Y. Miura and K. Nagao, Measurement, 50, 229-235 (2014).
5)Homogeneity tests on neutron shield concrete, K. Okuno, H. Iikura, T. Nojima, Nucl. Sci. and Tech., 25, S010604-1S010604-5 (2014).
6)Using LiF crystals for high-performance neutron imaging with micro-scale resolution, A. Faenov, M. Matsubayashi, T. Pikuz, Y. Fukuda, M. Kando, R. Yasuda, H. Iikura, T. Nojima, T. Sakai, M. Shiozawa, R. Kodama and Y. Kato, High Power Laser Science and Engineering, 3, e27, 9 pages (2015).

書籍・レビューなど(2014-2015)

1)中性子ラジオグラフィ, 飯倉寛、酒井卓郎、松林政仁,波紋, 25(4), 277-282 (2015).

特許(2014 - )

1)「放射線検出用蛍光板の製造方法」
酒井卓郎、飯倉寛、野島健大、山本博之、松林政仁、安田良 特願2014-036368、平成26年2月27日出願

プレス発表(2014 - )

1)「人類が手にする物質を透視する新しい“眼”- 素粒子ミュオンを使った非破壊軽元素分析に成功 -」
大澤崇人 他(大阪大学、高エネルギー加速器研究機構、北海道大学、国際基督教大学との共同)(平成26年5月27日)

外部資金(2014-)

酒井卓郎「微細構造を有する蛍光板による高解像度中性子ラジオグラフィ技術の開発」
科学研究費補助金 基盤研究C 平成26年度~
大澤崇人「大視野・高空間分解能を実現する中性子イメージング新技術の開発」
科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究 平成28年度~
大澤崇人「高精度ミラー光学系顕微反射分光分析装置を用いたイトカワ試料の反射スペクトル分析」
科学研究費補助金 基盤研究B 平成28年度~

Copyright © Japan Atomic Energy Agency. All Right Reserved.